こんにちは!
鹿肉専門のキッチンカーSHIKASHIKA店長のあかりんご(@akaringo252588)です。
野生動物のお肉であるジビエには、タンパク質がたっぷり。
でも、実際に高タンパクなジビエを食べるメリットとは、何なのでしょう。
体の中でのタンパク質の役割や1日に必要な摂取量などを用いて、具体的に見ていきましょう。
ジビエはタンパク質が豊富なお肉
ジビエとは野生動物のお肉という意味のフランス語です。
鹿やイノシシ、鴨など狩猟によって得られたお肉のことを指します。
そんなジビエは、タンパク質がたっぷり含まれているお肉です。
では、どのくらいのタンパク質が含まれているのか、鹿肉を例に見てみましょう。
以下の表は、鹿の仲間である牛と比べたものです。
ポイントは大きく、この3つです。
- 鹿肉のタンパク質は牛肉の1.3倍。
- 鹿肉のカロリーは牛肉の半分以下。
- 鉄分が豊富。
このように鹿肉は牛肉に比べてタンパク質はもちろん、他の栄養バランスにおいても優れています。
詳しくはこちらで解説していますので、気になった方はぜひご覧ください!
ではジビエを食べることで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
3つに分けて説明していきます。
筋肉や肌を健康に保てる
人間はエネルギー源や体を作ったり整えたりする材料として、栄養を摂取する必要があります。
その一つに、タンパク質があり、体を作る役割があります。
タンパク質で構成されているのは筋肉や皮膚、爪、髪の毛など。
見えない部分で言えば、内臓やそこから出る消化酵素、脳からの信号を伝える神経伝達物質など…。
タンパク質は体を作るだけでなく、生命維持を下支えする重要な栄養素なのです。
体の全重量のうち、15~20%がタンパク質で作られているのも納得いきます。
水分(60%)の次に多いんだね…!
よって、ジビエに含まれるタンパク質を摂取することで筋肉や肌を健康に保つことができるのです。
モデルの冨永愛さん、情熱大陸にも出演されたビキニアスリートの安井友梨さんも栄養面を考慮し、ジビエを日常的に食べていると語っています。
そのトラブル、タンパク質不足が原因かも?
体のもとを作るタンパク質が不足すると、体にさまざまなトラブルが出てきます。
- 疲れやすい
- 疲労感が抜けない
- 太りやすくなった
- 髪の毛やお肌のハリや艶がなくなる
- 集中しづらくなる
これらの症状がある方は、タンパク質不足が原因かもしれません。
特に、若年層だけでなく高齢の方のタンパク質不足にも注意が必要です。
歩くや食べ物を噛む、姿勢を保つなど、健康を維持・増進するためにタンパク質は十分に摂取する必要があるのです。
タンパク質を効率よくとれる
タンパク質は体の中で日々分解され、日々作られています。
大人であれば1日に200~300gのタンパク質が分解され、そのうち55~70gが排出されます。
つまり、毎日タンパク質は失われるのです。
これを効率よく補うために、タンパク質豊富なジビエがおすすめなんです。
毎日分解されるタンパク質を補うため、1日のタンパク質の必要量というものが定められています。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、タンパク質の食事摂取基準は以下のようになっています。
男性で約65g、女性で約50gのタンパク質が必要であることが分かります。
これって、どれくらいなんだろう?
身近な食材を例に、考えてみましょう。
牛乳100gあたりのタンパク質量は3.3gですから、男性で約1.8L、女性で約1.5Lの牛乳を飲むと必要量に到達します。
また、同じように豚肉では男性で420g、女性で360gを食べるとクリアです。
けっこう食べないといけんのね…
日常から意識してタンパク質を摂取しなければ不足してしまいます。
そこで1日のタンパク質を十分に摂取するために、ジビエがおすすめ。
100gあたり鹿肉では約23g、イノシシ肉では約19gのタンパク質が含まれています。
よって、一食にジビエ肉100gとお米を茶碗一杯分、そして副菜などと食べ合わせれば、1日の半分の目標量を満たすことができます。
高タンパクな食品をとることにより、比較的少ない量で1日の必要量を補うことができるんです。
少食で量が食べられない私に、ピッタリじゃないか!
低脂質で良質なタンパク質が摂取できる
1日の必要量を満たすという目的では、どんなタンパク質でも達成することができます。
ですがここで問題になってくるのが「タンパク質の質」と「脂質」です。
ジビエは良質なタンパク質
タンパク質は大きく2種類に分けられます。
- 魚やお肉など、動物性のタンパク質。
- 大豆やブロッコリーなどに含まれる植物性のタンパク質。
どちらも同じタンパク質なのですが、その質には差があるのです。
タンパク質を構成するアミノ酸には、体の中で合成することのできない必須アミノ酸と、体内で作り出すことのできる非必須アミノ酸があります。
このうち、必須アミノ酸をバランスよく摂ることのできるものが良質なたんぱく質といわれます。
ここで大切になってくるのがアミノ酸スコアという評価指数。
必須アミノ酸が、人間の身体にとって望ましい量に対してどれくらいの割合で含まれているかを示す指標として、アミノ酸スコアという数値があります。この値が高いほど良質なたんぱく質とされます。
動物性たんぱく質には、植物性たんぱく質に比べアミノ酸スコアの高いものが多く、たとえば卵はアミノ酸スコアが100で理想的な食品のひとつです。ただ、大豆などは、植物性たんぱく質の中でも良質なたんぱく質といえます。肉や魚は同時に脂質も多く含んでいるので、バランスよく摂ることが大切です。
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより
よって、アミノ酸スコアが100であるジビエは良質なタンパク質と言えます。
動物性タンパク質は脂質に注意
アミノ酸スコアが100で、良質な栄養となる動物性タンパク質ですが、一つ注意すべき要素があります。
それは脂質です。
食品だけでなく、調理に使う油やドレッシングなどの調味料にも含まれている脂質。
食品からのとりすぎを防ぐには、低脂質の食品を選ぶことが重要になってきます。
そういった点でも、ジビエはおすすめです。
ジビエは赤身で低脂質なお肉が特徴的。
霜降りのように、筋肉内に脂肪が侵入していません。
イノシシ肉のロースなどは分厚い白い脂肪が肉表面についていますが、こちらは簡単に切り離すことができます。
気になる方は取り除き、ヘルシーな赤身を食べるといいでしょう。
この脂がまた美味しいんだけどね…!!
よってジビエは低脂質かつ、良質なタンパク質といえるのです。
ジビエを食べて元気にいこう!
ジビエに含まれるタンパク質は、体を元気にしてくれることをご紹介しました。
鹿肉専門のキッチンカーSHIKASHIKAでも、おばあちゃんやおじいちゃんが常連になってくれています。
ですがキッチンカーでは栄養素のことをそんなに宣伝していません。
もしかすると「このタンパク質はなんだか体に良さそうだ!もっと欲しい!」と体が感じていらっしゃるのかも!?
つまり、大事なことは、体が一番よく知っている…?!
「ジビエと栄養シリーズ」は、次回へ続きます!